君はまた僕を好きになる。

そして、彼女は、ゆっくりと直人に近寄り、眠っている直人の頬にそぅーと優しく触れると



「あたし──直人くんが好きなの──…」



俯き、そう一言告げた。




「──…えっ─…?」

優香の顔を見ると、知っていたようだが…詳しくは、まだ聞かされていないようで…


「いつから…なの─…?」と肩を震わせながら聞いた。



「─…優香と会う前から…かな──


正確に言うと、施設にいた頃から──あたしは、直人くんに恋してた─…


あたしの、初恋なんだ──直人くんは─…」





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