君はまた僕を好きになる。
───「さむっ──…やっぱり…まだ寒いなぁ~~」
「そうだね…海風が少し痛いね…」
俺達が来た場所は
あの日、俺が優香にプロポーズし、そして、優香が死のうとした、あの海が見える展望台。
「さむっ…。」と言いながら、目の前に広がる海をジッと見つめる優香を
俺は、後ろからギュッと抱きしめた──…。
「あっくん─…」
「もう──どこにもいくな…俺のそばにいろ─…」
「あっくん──…けど─…」
「けどじゃねぇ~よ。もうお前を待ってばかりの生活はイヤなんだよ。
お前がいなくなって、俺がどれだけ…」
「あっくん…待って。ごめん…話しを聞いて─…」
そう言うと優香は、俺の腕を放して、少し離れると向かい合い、静かに語り始めた…。