君はまた僕を好きになる。
┗優香side
熱いシャワーを頭から浴びて
頭の中のパズルを思い浮かべる。
少しずつ
濃い霧に包まれた景色が見えてくるように
ほんの少しずつ
過去の記憶が一瞬
ほんの少しだけ
見えてきた気がした。
敦史が、あたしの肩に触れた時
いつも冷静な
敦史の指先が
少し震えていた…
そう…
なぜかその時だけ
あたしが知らない
敦史がそこにいて
それを気付かれないよう振る舞う敦史の瞳が
あたしの心にブレーキをかけた。