君と愛を


ポンって音が鳴って、エレベーターの扉が開いた。

と同時に私の目に写ったものは、最高の景色。


「‥わぁぁぁああ!」


壁は全部ガラス張り。

景色が一望出来る。


私はたたっと走って、望遠鏡を覗いた。


ガッ。


ん?


望遠鏡を横に動かそうとしたけど、動かない。


あれれ?

壊れてる?


ガッ、ガッって動かそうとするけど、全然動かない。


すると、後ろからプッて吹き出す声が聞こえた。


「愛!それ100入れな動かへんよ!(笑)」


え‥?

パッと下を見ると、小さな縦長い穴と

100円

っていう文字。


うわっ

恥ずかしい‥(照)


「ちょっ!/// 早く言ってよー!」

「ごめーん」

って笑いながら言った。


チャリンと浩太が100円を入れると、やっと望遠鏡は左右上下に動いた。


「わー!すごい!すごい!」

「テンション上がりすぎ」


って

浩太が私をなだめるように、私の頭をスッと撫でた。



‥‥‥/////



< 10 / 16 >

この作品をシェア

pagetop