君と愛を
何だか意識しちゃう。
私は浩太に連れられて、小さい裏路上に来た。
2人っきりの、沈黙。
「‥‥‥」
「‥‥‥」
なんか‥
やっぱアレなのかな。
知らない人と観光って、やっぱ気が引けるよね‥
緊張するし。
‥変に意識しちゃうし。
あれ?これは私だけ?///
「そういえばさ。」
「え?」
ボソッと呟いた浩太。
「俺と愛ってさ、ガキん頃会った事有るよな?」
「え‥?」
嘘。
そんな事有ったかな‥?
だって、私は記憶力いい筈‥!
「‥確か正月ん時‥4、5歳ぐらいだったから覚えてねぇか」
蘇る私の記憶。
それは遥か昔にあった‥‥
一一一一一‥‥
『‥いちゃ‥あー‥い‥‥‥!』
「‥んー‥何ぃ‥?」
セピア色に変わる時間。
私がおばぁちゃんの家の廊下の、風通りがいい庭が向かいの場所で寝ていた。
私をまどろみの中から呼ぶのは、私と歳が一緒ぐらいの男の子。
「あそぼ!」
「‥だれ?」
眠い目を擦りながら、起き上がる。
「こーただよ!愛ちゃん、遊ぼっ。向こうに積み木が有るよ!」
何であたしの名前知ってるのぉ?
まぁいいや‥する事なかったし!
「そっか!遊ぼうっ」
それからあたしとこーたっていう男の子は、一緒に積み木をして遊んだ。