君と愛を


お母さんが、"あんたの従兄弟よ"って私に耳打ちした。


‥‥ふーん。

これが私の従兄弟か。

顔は‥まぁまぁイケてる。


‥ふーん。


「おじちゃん達、あがって。ばぁちゃん、居間に居るから」


って言って、従兄弟はお母さんとお父さんの荷物を持った。



‥‥‥って私荷物まだ持ったままなんすけど。

私は無視かい。


クッソー苛々する。

第一印章最悪じゃん。


「おじゃまします。」

お父さんとお母さんに続けて、私も家に上がった。

従兄弟は私達の後ろを着いて来ていた。



あー荷物重たーい(泣)



居間へ入ると、おばあちゃんがテレビを見ていた。

こっちに気付くと、顔中シワだらけにして笑顔になって


「よう来はったなぁ」

って言った。


「愛ちゃん、またおおきなったなぁ!えらいべっぴんになっとるさかい!」


って、座った私の頭を撫でた。


「お婆ちゃん、久しぶり!」


ニコッと笑顔を作った。


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