道のない甲子園
俺はそんな態度にイラッときた。
「とりあえず、野球部の監督に言っといてください」
「…伝えておくよ」
その言葉は俺には無理だと鼻で笑ったかのように聞こえた。
「学校の紹介はもう終わりだけど、寮の方には行ったのかい?」
「いえ…これから行こうと思ってます」
「なら車で送るよ。教科書や制服もあるし」
「いえ。1人で大丈夫です」
「…じゃあ、職員室まで取りに来て」
俺は教科書等をもらい学校を後にした。