道のない甲子園
学校の隣にある寮に向かった。
その途中野球の練習場が見えた。
俺は吸い寄せられるかのように、足が練習場に向かった。
練習場には専用グラウンドの他に、室内練習場等様々な設備があるようだった。
流石名門って所かな?
室内練習場は広そうだし。
良い感じだね。
「おい。部外者は立ち入り禁止だぞ」
後ろの方から怒った声が飛んできた。
「すみません。学校から寮に向かう途中に練習風景が見えたもので」
「…うちの生徒か?」
「はい…。あなたは?」
「俺は野球部の監督だ」
「あなたが…!」
この人が野球部の監督…?
もっと厳つい古びた監督なのかと思ってた…。
全然若い。