いちばんの星
食糧庫は歩いてすぐの場所にある。
鍵はかかっておらず中に入る事はできるが、食糧を置いておくためだけの建物なのでもちろん寒さをしのぐ事はできない。
ミュリエルは毛布にくるまると、積み上げられている食糧の山に身を寄せ静かに瞼を閉じた。
――門限を過ぎた自分が悪い…
サワサワと揺れる木々の音を聞きながら、ミュリエルは眠りに落ちていった。
翌朝部屋へ戻るとラナが心配そうにミュリエルに声をかけた。
心配ないとミュリエルがラナに笑顔を向けたがラナは引き下がらない。
仕方なく、自分が門限に間に合わず食糧庫で一夜をあかしたという事を説明するとラナは酷く驚きすぐに暖かいスープを持ってきてくれた。
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