奉公〜咆哮1番外編〜
ハゲでは無いが、熊ちゃんも少し薄毛が気になるお年頃だ。
ヌシャーラの接待は北田に任せた方がいいかも知れない。
∴◇∴◇∴◇∴
今日は早めに帰れて良かったのだが、済し崩し的に予定が終了してしまったので、関口警部に挨拶も出来なかった。
「常識無い男だと思われてないかな」
いつものカラオケ店『ヴァシーラ』で反省会だ。
「そんな事無いわよ。あっち(ラマネリ側)の都合だもの。それよりっ」
ダンッ
里美がテーブルを叩き、演説でもぶつ勢いで立ち上がる。
「アタシ、今回のオペレーションから外れられないかしら。
あのガキ、もう辛抱出来ないわよ!」
「有事の時はどうする。連携が崩れるだろう」
「どうせ何も起きやしないわよ、じゃあ……」
里美は少し考えてから続けた。
「じゃあ音力から男のエージェントを寄越して貰ったら?」
現在音力には我々を含め、3チーム11人のエージェントが居る。他のチームは4人編成で動いているのでこの人数である。
俺達にも1人加えないかと音力側から打診が有ったが、裏蠢声操躯法の秘密保持との兼ね合いから「今のコンビネーションを崩したくないので」と言って断っている。
「でも、他のメンバーは所属しているチームが有るし……大阪と福岡だから、来て貰うのも悪いしなぁ」
「だってセクハラよ? あいつ、アタシの身体に興味は無いかもしれないけど、完っ全に『性的嫌がらせ』じゃない!」
興奮して里美は言う。確かにそうだが……どうも気が進まない。
「一応根岸さんに掛け合ってみるか」
早速根岸に電話する。
『……そうですか。今日の明日は無理ですが……実は今、チームを組織する迄待機している所謂フリーのエージェントが3人居ますので、明後日には彼等の中から1人や2人は送り込めると思います』
「お手数ですが、宜しくお願いします。
現場経験が無い人なら、2人は欲しい所ですが……」
『善処します。それでは早速手配に掛かりますので、失礼いたします』
すぐに交代するのは無理だと解って里美は不服そうだが、後1日だ。我慢させるしか無い。
ヌシャーラの接待は北田に任せた方がいいかも知れない。
∴◇∴◇∴◇∴
今日は早めに帰れて良かったのだが、済し崩し的に予定が終了してしまったので、関口警部に挨拶も出来なかった。
「常識無い男だと思われてないかな」
いつものカラオケ店『ヴァシーラ』で反省会だ。
「そんな事無いわよ。あっち(ラマネリ側)の都合だもの。それよりっ」
ダンッ
里美がテーブルを叩き、演説でもぶつ勢いで立ち上がる。
「アタシ、今回のオペレーションから外れられないかしら。
あのガキ、もう辛抱出来ないわよ!」
「有事の時はどうする。連携が崩れるだろう」
「どうせ何も起きやしないわよ、じゃあ……」
里美は少し考えてから続けた。
「じゃあ音力から男のエージェントを寄越して貰ったら?」
現在音力には我々を含め、3チーム11人のエージェントが居る。他のチームは4人編成で動いているのでこの人数である。
俺達にも1人加えないかと音力側から打診が有ったが、裏蠢声操躯法の秘密保持との兼ね合いから「今のコンビネーションを崩したくないので」と言って断っている。
「でも、他のメンバーは所属しているチームが有るし……大阪と福岡だから、来て貰うのも悪いしなぁ」
「だってセクハラよ? あいつ、アタシの身体に興味は無いかもしれないけど、完っ全に『性的嫌がらせ』じゃない!」
興奮して里美は言う。確かにそうだが……どうも気が進まない。
「一応根岸さんに掛け合ってみるか」
早速根岸に電話する。
『……そうですか。今日の明日は無理ですが……実は今、チームを組織する迄待機している所謂フリーのエージェントが3人居ますので、明後日には彼等の中から1人や2人は送り込めると思います』
「お手数ですが、宜しくお願いします。
現場経験が無い人なら、2人は欲しい所ですが……」
『善処します。それでは早速手配に掛かりますので、失礼いたします』
すぐに交代するのは無理だと解って里美は不服そうだが、後1日だ。我慢させるしか無い。