歌姫

夢

小さな頃から目立つのが大好きだった。

三人姉妹の真ん中で、わがままで泣き虫で自由、よくデパートでダダをこねて床で泣くタイプ。お母さんには相当迷惑かけたなぁ‥

ピアノ、ダンス、習字、沢山やってきたけれど、続くものはなかった。

中学三年生‥将来の夢は幼稚園の先生だった。
別になりたくもないのに、本当の夢を言うのが恥ずかしくてだったのかな？

歌いたい‥そう思ったのは中学の学校祭がきっかけだった、ステージで友達四人で沢山の人の前で歌った。
楽しい！幸せ！
こんな不思議なキモチになったのは初めてで、終わった後にぃなは興奮していた。

それからというもの、学校が終わってから、カラオケに行くのがにぃなの日課になっていた。