小さなチワワの大きな秘密
「何で!?邪魔しないでよ」
由優が綺麗に振り向いた。
「馬鹿じゃないの」
「な…どうして」
(貴方にそんなこと言われなきゃいけないの)
反抗的に由優を見ると、彼はとても呆れた顔をしている。
「折角お友達が出来たのに壊すの?」
「でも鉢月さんだって友達じゃない!」
「──…俺はもう君の味方しないよ?」
(待って待って)
「いつ貴方が私の味方したの?」
「ムカつく───…」
首。
すごい滑らかな動きで由優の腕が動いた。
首を掴まれる。
(──殺される?)
本気だった。
相手は、本気だった。
力を入れられる。
「…──っ」
「君は俺の言うことを聞かなきゃ…」
スカートの裾を太股の真ん中辺りまで上げられて、何処からか出したカッターでなぞられる。
「い、た…──」
「殺されるかも知れない」