小さなチワワの大きな秘密
私が入った其処は、
(女子校?)
と思うほど女子率の高いクラスだった。
見た感じ、女子8、男子2。
女の子、女の子、女の子…男の子?
みたいな。
「三崎映依です。宜しくお願いします」
気持ちの無い拍手で迎えられたけれど、友達は出来そう。
そう思いながら私は軽く頭を下げた。
「──じゃあ、皆仲良くな」
ざわつきは先生のその言葉に素直に返事を返し、雑談に戻って行く。
「今日は誰も欠席は居ないな。後ろの空いてる席、其処に座れ」
私は頷いて、無事に其処にたどり着いた。
──何が言いたいかというと、小説や漫画などである、足をひっかけられたりだの、睨みつけられたりだのはしなかったということ。
一番後ろに席は二つしかなかった。
…というか、二人分が繋がっている机なので、一つ。
隣…一番窓際に座っているのはズボンを穿いた男の子だった。
多分。
彼は机に突っ伏して寝ていたので、顔はよく判らない。
「えっと…宜しくお願いします」
私は一応声をかけてみた。