小さなチワワの大きな秘密
「…友達と味方は違うって、映依は言いたいの?」
何と無く気まずいこの空気の殻を破ったのは、麻耶だった。
私は直ぐに返事を投げる。
「ていうか…味方が居るってことは、敵が居るってことだから、それはちょっと…」
「…そっか。そういや映依の気持ちなんか聞いて無かったね。ごめん」
(瑞穂に謝ってよ)
私は首を振った。
「ううん…」
「あ、パンフやってたの?手伝うよ」
「あ。ありがとう!」
(何も無かったみたいに)
麻耶はこれからも瑞穂を居ないことにし続けるのだろうか。
(大丈夫かな)