【さみ短3】初恋浪漫譚
「お兄ちゃん、最後に一つだけ私のお願い聞いてくれる?」

「最後?何言っているんだ?別に俺は神楽の前から居なくなるわけじゃねぇしさ……ただ」

私は彼の唇にそっと人差し指を置いた。
これ以上は言わないでほしかったから……。

それにもう一つ、まだ内緒にしていることがある。

来週から私、一人暮らしをするの。
全てを忘れるため――、
お兄ちゃんが『好き』だったことを想い出にするために。
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