【さみ短3】初恋浪漫譚
きっと。
「ほれ、ソフトクリーム。お前はミックスが好きだったよなぁ」
「あっ……ありがと」
約束の土曜日。
私たちは定番かもしれないけど遊園地に来ている。
都内にある『としまえん』。
ディズニーランド行きたかったなぁ~とは言わないけどね。
どこでもよかったんだ。
お兄ちゃんと一緒なら……、例え近所の公園でもね。
本当だよ。
「いつだったか……買ったばっかのソフトクリーム地面に落として泣きまくったことがあったよな」
「そんな昔のことわざわざ思い出さなくても」
「あの時は確か、俺の食べかけを渡したんだよな」
「そう……だっけ?」
「考えてみたらあれも一応間接キスになるのか……」
「バカじゃないの?私たちは兄妹なんだよ。世間的にはそうでも兄妹の間にはそんな概念は存在しないの」
「……だよな」
私は暫くの間、お兄ちゃんの横顔を見つめた。
食べかけのソフトクリームは溶けて手の甲に滴り落ちていた。
「あっ……ありがと」
約束の土曜日。
私たちは定番かもしれないけど遊園地に来ている。
都内にある『としまえん』。
ディズニーランド行きたかったなぁ~とは言わないけどね。
どこでもよかったんだ。
お兄ちゃんと一緒なら……、例え近所の公園でもね。
本当だよ。
「いつだったか……買ったばっかのソフトクリーム地面に落として泣きまくったことがあったよな」
「そんな昔のことわざわざ思い出さなくても」
「あの時は確か、俺の食べかけを渡したんだよな」
「そう……だっけ?」
「考えてみたらあれも一応間接キスになるのか……」
「バカじゃないの?私たちは兄妹なんだよ。世間的にはそうでも兄妹の間にはそんな概念は存在しないの」
「……だよな」
私は暫くの間、お兄ちゃんの横顔を見つめた。
食べかけのソフトクリームは溶けて手の甲に滴り落ちていた。