【完結】─続─泣き虫姫のご主人様





「え?」





「いや、それがわかれば少しでも弥生君の力になれるかなぁって……」



 なんと言っても。






 弥生君は稚尋の実の弟なんだもん。




 弥生君の瞳は真っ黒過ぎた。




 まるで光を宿さない底無しの闇みたいに。



 何もうつってないように見えた。








 ほんの少し前の稚尋も、そんな瞳をしていた気がする。









 すっごく寂しそうな瞳を。







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