【完結】─続─泣き虫姫のご主人様
そう言った雛子の横顔に、オレンジの夕日が当たっていた。
「別に付き合うって訳じゃないんだけど……」
弥生君の心が晴れるなら。
闇が払拭されるんなら。
「わかった!……やる」
「え!」
「あたしが一日付き合ってあげればいいんでしょ?」
簡単に考えていた。
「だって……稚尋は大丈夫?あいつ、すぐ妬くから」
……確かに。
稚尋はすぐにヤキモチ妬くタイプかも……
……愛されてる。
そう感じるくらいだから。
.