【完結】─続─泣き虫姫のご主人様





「ごめんって……でも、それしか……」





 申し訳なさそうにそう呟くと、澪は恐る恐る稚尋を見た。



 相変わらず近い。






 まともに視線は合わせられそうになかった。











 スッ




「……ひゃ」


 冷たい指の感触が澪の頬に伝わった。




 稚尋……指冷たい









 その指が、澪の熱くなった頬を冷ましてくれた。










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