【完結】─続─泣き虫姫のご主人様





『兄ちゃーん!』



 いつだったか。

 まだ何も知らなかった僕。





 僕はいつも兄さんの後をついてまわってた。


 本当に、兄さんが大好きだった。










 でも。




『あっちいってろ』


 兄さんが僕と遊んでくれた事なんて、なかった。







 あの頃は、何もわからない振りをしていたのかも知れない。



 小さな頃の記憶は曖昧だけど、よく覚えてる。









 僕に、味方はいなかった。









 誰、一人として。








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