【完結】─続─泣き虫姫のご主人様




「冗談だよ、冗談」



 なんだか上手く手の平で転がされた気がする。


 “冗談”
 という言葉を聞き、稚尋は大きなため息をついた。







「死ね」




「ひっどー!?」













 雲の切れ間に満月が現れたなら、すべてが希望に変わればいい。




 土砂降りの雨も、いつかはやんで太陽が顔を覗かせるのだから……。









 兄さん。


 僕は変わるよ。





 澪さん。

 ありがとう。






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