【完結】─続─泣き虫姫のご主人様







 雛が弥生と知り合ったのはまだ弥生が物心つく前。







 バカみたいに稚尋の後ろを追いかけて、バカみたいに笑ってて。






 屈託なく笑う弥生が、あの頃はあまり好きじゃなかった。









 それでも。




 雛、変わったよ?









 稚尋にフラれて、澪ちゃんと出会って。




 またフラれたけれど、弥生と少しだけだけど、わかりあえた気がするもの。




















「ばか弥生……」









 電話の最後の一言。




 ひねくれ混じりに吐いたその言葉に、弥生の言葉。













〔今度、ちゃんと会いたい〕












 おかしくて、思わず笑っちゃったじゃない。











 本当に呆れた。



 雛の、もうひとりの幼馴染み。









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