【完結】─続─泣き虫姫のご主人様
「わっ……わかった」
「そこ、静かにして!」
ビクッ
突然先生に指され、思わず体を震わせた。
「すっ……すみません」
クスッ
隣で笑い声が聞こえた。
「何?」
彼は黒縁のメガネを指で押さえながら、笑っていた。
茶色の髪が風に揺れていた。
「あーあ、怒られたぁ……ははは」
「……ふふっ」
入学してから早二日。
なんだか楽しくなりそうです。
* * *
昼休み
「ねー! 朝宮さん!」
「朝宮さーん」
「やっぱりお人形さんみたいっ!」
なぜか、あたしの周りに女の子達が沢山いる。
これはどういう事?
中学の時では有り得なかったこの状況に、頭がついていかなかった。
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