【完結】─続─泣き虫姫のご主人様






〔澪、いい? あんたが稚尋にしてあげられる事は何?〕





 あたしが……稚尋にしてあげられる事?





 それは。




「……愛してあげる、事」



 今まで傷つけてきた分も。


 恋人になった分も。





 そして。











 これからの分も―……。








 澪のはっきりとした言葉を聞いて、冬歌はまた自分の決断は正しかったと思った。









 澪に任せてよかったと。




 こんなに純粋で、こんなに人のために涙を流せる子はそうはいない。




 だから、稚尋とはずっと一緒にいてもらいたい。














 それが、姉のあたしの願いでもあるから。





< 41 / 256 >

この作品をシェア

pagetop