【完結】─続─泣き虫姫のご主人様





「……私が澪ちゃん、連れてく」



 なんだかその時の雛はいつものお姫様みたいな印象は薄くて。



 とてもかっこよく見えた。



 ショートカットの雛子の綺麗なブラウンの髪の毛。




 少しだけ、羨ましくなった。



「あ……うん」



 澪の隣にいた友達も、そんな雛子の気迫に少々押されてあっさり引いた。









「……行こう」



「うん……」





 澪は雛子に肩を支えられ、保健室ではなく、相談室を借りた。




 ずっと、唇を噛み締めながら。






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