【完結】─続─泣き虫姫のご主人様
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カチャリ。
冷たくも虚しい施錠音が聞こえた。
それと同時に澪に優しい笑顔を向ける人。
「……さて、と」
雛子。
「………ごめん」
兎みたいに真っ赤な目をして、澪は雛子に視線をうつした。
そんな澪を見て、雛子はハハハと笑い、澪の黒髪をくしゃくしゃと掻き撫でた。
「……大丈夫だよっ! 澪ちゃんが泣き虫なのは知ってるし!」
天使のような笑顔が澪を捕らえてはなさなかった。
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