【完結】─続─泣き虫姫のご主人様





「知ってるの?」



 確かめるように雛に質問すると、雛は笑顔であたしに答えを返した。





 その笑顔は力無くも見えた。




「……だって。雛、ずっと稚尋を見てきたんだもん」




 あ………。




 あたし、何かまずい質問の仕方しちゃったのかな。



 そうだね。



 絶対そうだ。










 あたしが相談してるのは、稚尋の初恋の相手。






 そういえば。




 あたしがいなかったら……二人は結ばれてたんだよね?





 多分、だけど。





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