【完結】─続─泣き虫姫のご主人様
「つっ……付き合う訳ないじゃん! あたし、稚尋と付き合ってるんだよ!?」
それを、あたしに別れろって言うの!?
「まっ……まぁまぁ。落ち着いて? 雛、澪ちゃんに怒られたのって初めてかも……ごめんね」
頭に血が上って、何も考えられなくなってしまっていた。
そう考えていると、次第に冷静な考えが浮かんできた。
……あたし、雛に怒鳴っちゃった。
「ごめん、怒鳴っちゃって……」
澪のうつむいた頭を、雛はまた優しく撫でた。
それは雛の癖なのかも知れない。
.