地味女×イケメン男子



美咲ちゃんは涙を流しながら話した。


『こうなったのは私のせいだ』

『私が大翔を傷付けてしまった。』





そう言っていた。


「私はこの通り地味だから、何があろうともう慣れてる。
大丈夫だよ。美咲ちゃんはただ人を好きになっただけだよ。
人を好きになって、ただ少し選択を間違っちゃっただけ。
恋に誰のせいも何もないよ。」






美咲ちゃんは、ありがとうと何度も何度も言った。



美咲ちゃんが最後に私にお願いがあるという。



それはせめて卒業式だけでもいいから、学校に来てくれないかと。




私はいいよと言った。




だって美咲ちゃんは私の目を見て、
『初めて、本気で私に言葉をぶつけて来てくれて、葉菜ちゃんみたいにストレートな人と初めて友達になりたいって思ったから。』




って言ってくれた。



その言葉が嘘だとしても、私は本当に嬉しい。


一番欲しかった言葉だから。



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