タイムリミットはキスするまで
「ひっ…」
目の前には般若の桃花。
ごくりと生唾を呑む。
「あんた、まだ告白してないのっ?!」
「っ、ちょ、声量ダウンッ…!」
「とりあえず落ち着いて」と宥めると、桃花は般若の顔を少し緩め、一息ついて足を組み替える。
「はぁ…琴音、あんた何年間、間宮と一緒にいんの?」
「生まれたてベイビーの時からです…」
「告白する機会は?」
「死ぬほどありました…」
桃花の説教にも似た言葉に体を縮こませる琴音。
琴音の情けない返事を聞き、桃花はふぅと息をつく。
次の瞬間―
「この大馬鹿者っ!!」