虹色に輝けば
「それから、フーカは人間の魂を食らうようになったんだよ。でもね、僕の母は人間だったから…僕はそんなことは、絶対しないって誓った。けど、僕は母の命を食べたんだ」
「え…どうして…」
リオの苦しそうな、切ない表情を見ると、余計に胸を締め付けられる。
「フーカは、人間の命を1年間で1つ食べると、生き延びるんだ。でもね、僕は出来なかった。父が、それを平然とやってるのを見て、余計に出来なかった。ただ…現実問題として、僕は誰かを食らわなければいけなくてね」
それから先は、もう分かる。
きっと、お母さんが私を食べなさいって言ったんだよね。