虹色に輝けば




「もう言わなくて、いいよ」



私は迷わず、リオを抱き締めた。
大丈夫だよ、と言って。
リオは、私に縋るように抱きついた。
少し肩を震わせている。
泣いてるのかな?
背中を優しく撫でた。



理由は、わからない。
でも同情じゃない。
リオが、頑張ったってのはよくわかる。
だから…かな。












しばらくして、私は少しリオと距離を取って話をした。




「私は、普通だった。何が出来る訳じゃないし、得意なものもない。でも、幸せな…はずだった。その頃、好きな人も居たんだ」



言葉を切って、空を見上げた。
空は、雲一つなくて真っ青だった。













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