虹色に輝けば
だからね、私は自殺したの。
でもそれは、決まって雨の日。
まずは、首吊り。
ロープを天井から吊して、足元に台を置いて、遺書まで書いて。
でも、そのロープに首をかけることはなかった。
怖くなったの。
次は、リストカット。
お風呂場で、カッターで手首を何度も傷つけた。
ようやく死ねる、そう思ったのに目が覚めれば病院だった。
両親が、救急車呼んだんだってさ。
あとは、クスリ。
睡眠薬を医者から処方されていた、私はそれを、大量に飲んだ。
眠くなるあの感覚のまま、ああ死ねた…そう確信した。
でも、目を覚ましたの。
玄関の鍵を開けっ放しにしていたおかげで、客人に助けられたみたい。