虹色に輝けば
それから、私は脱走する道を見つけた。
もちろん此処に、戻る。
だって、脱走してることがバレたら困るでしょ?
外は、相変わらず無意味な世界。
ふらふらと歩き回れば、誰かに声をかけられる。
「どうしたの、1人?」
私が頷けば、優しい笑顔を見せる。
「俺が助けてあげるよ」
黙って、ついていけばラブホに連れ込まれ、カラダを強要される。
助ける、じゃないよ。
苦しめる、でしょ?
でも、いいや…あそこに居るよりましだから。
男の欲望のはけ口として、私は生きればいい。
誰か、私を殺して。
自分じゃ、死ねないから。