月と太陽の事件簿9/すれちがいの愛情
うそつき少女
あたしには嫌いなものがいくつかある。
まずキュウリ。
あの青っぽい臭いと水っぽい食感がダメ。
サンドイッチに入っていたのを知らずに食べようものなら、その日は1日ブルーだ。
だからサンドイッチを食べる時には必ずめくってから食べる。
もうひとつ嫌いなものはオバケ。
現実主義の人間はオバケなんていない、オバケより人間の方が怖いなんて言うけれど、理屈こねたって怖いもんは怖い。
だからあたしはホラー映画は絶対に観ないし、お化け屋敷にも行かない。
心霊特番のCM観るのが嫌で、夏場はTVを観ないようにしている。
でもキュウリよりもオバケよりも、もっと嫌いなものがある。
それは弱い者イジメだ。
その場に遭遇したのは、暑さまだ厳しい9月のはじめ。
そこを通りかかったのは偶然だった。
「おい聞いてんのか!」
怒鳴り声のした方を向くと、路地裏に4人の男の子がいた。
ランドセルと背丈を見る限り3年生ぐらいか。
まずキュウリ。
あの青っぽい臭いと水っぽい食感がダメ。
サンドイッチに入っていたのを知らずに食べようものなら、その日は1日ブルーだ。
だからサンドイッチを食べる時には必ずめくってから食べる。
もうひとつ嫌いなものはオバケ。
現実主義の人間はオバケなんていない、オバケより人間の方が怖いなんて言うけれど、理屈こねたって怖いもんは怖い。
だからあたしはホラー映画は絶対に観ないし、お化け屋敷にも行かない。
心霊特番のCM観るのが嫌で、夏場はTVを観ないようにしている。
でもキュウリよりもオバケよりも、もっと嫌いなものがある。
それは弱い者イジメだ。
その場に遭遇したのは、暑さまだ厳しい9月のはじめ。
そこを通りかかったのは偶然だった。
「おい聞いてんのか!」
怒鳴り声のした方を向くと、路地裏に4人の男の子がいた。
ランドセルと背丈を見る限り3年生ぐらいか。
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