月と太陽の事件簿9/すれちがいの愛情
ダメな女だ、あたしは。
「達郎…」
つぶやくようにして言うと、達郎は小さくうなずいた。
その瞳には、憂いだけでなく、強い意志を宿した光も浮かんでいた。
達郎は体を反転させると待合室の一角へと向かった。
そこにあったのは自動販売機。
達郎はそこで缶コーヒーを買うと、あたし達の前へ戻ってきた。
達郎には変な癖がある。
推理する時、必ず缶コーヒーを手にするのだ。
なんでも始めて事件を解決した時、たまたま缶コーヒーを手にしていたそうで、それ以来癖になっているらしい。
やがて乾いた音がした。
達郎が缶コーヒーを開けた音だった。
達郎はそのまま一口飲むと、軽く息を吐いた。
「あの火事の犯人は、もう分かっています」
達郎は淑恵に静かにそう告げた。
「達郎…」
つぶやくようにして言うと、達郎は小さくうなずいた。
その瞳には、憂いだけでなく、強い意志を宿した光も浮かんでいた。
達郎は体を反転させると待合室の一角へと向かった。
そこにあったのは自動販売機。
達郎はそこで缶コーヒーを買うと、あたし達の前へ戻ってきた。
達郎には変な癖がある。
推理する時、必ず缶コーヒーを手にするのだ。
なんでも始めて事件を解決した時、たまたま缶コーヒーを手にしていたそうで、それ以来癖になっているらしい。
やがて乾いた音がした。
達郎が缶コーヒーを開けた音だった。
達郎はそのまま一口飲むと、軽く息を吐いた。
「あの火事の犯人は、もう分かっています」
達郎は淑恵に静かにそう告げた。