月と太陽の事件簿9/すれちがいの愛情
ではなぜリカちゃんの顔を見つめていたかというと、彼女の顔に見覚えがあったからだ。

しかしどれだけ記憶のたぐってみても、思い出すことは出来なかった。

「なんでもないのよ」

あたしは記憶をたぐるのをやめ、立ち上がった。

「一緒に帰ろうか?」

あたしはリカちゃんの手をとった。

あのイジメっ子どもが待ち伏せしてないとは限らない。

ちゃんと家まで送っていかないと。

リカちゃんは「うん!」と言ってあたしの手を握り返し、クリクリした目を輝かせた。

うーん、可愛い…。

あたし小さい女の子、好きかも(マテ

< 6 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop