ワタシと恋をしましょう!
「あれ、先生って人の色恋沙汰に興味なさそうなのに。意外」
「そうではない。あれは、両想いだからじれったいだけだ」
彰人さんは、眉間にしわを寄せて呟いた。
「先生、眉間にしわ寄せないの!見た目悪くなっちゃうでしょ」
私は、彰人さんの眉間に人差し指を当て、ゆっくり動かした。
「癖だからな、ついやってしまう…」
「私、何か小姑みたいだね…」
深い意味はなく、言ったつもりが彰人さんには私が落ち込んで見えたようで、私の頭を撫でて言う。
「美空の気持ちはわかる。ワタシのために言ってくれているんだから。ありがとな」
「いいえ、とんでもない」
ニッコリと笑顔で応えると、彰人さんは困ったような表情を浮かべた。