ワタシと恋をしましょう!


「良かったー間に合って」


大きな体育館のパイプ椅子に座って私は呟いた。
彰人さんの適度な運転によって、私は無事遅刻せずに済んだの。



「ああ、それにしても人が多いんだな」


彰人さんがキョロキョロしてるから、私も周りを見ると本当に沢山の人がいた。
私の入学する大学は、11学部18学科もそりゃあそうよね。
私は学部を最後まで迷って、保健医療学部作業療法学科にした。
誰かをリハビリで幸せにしてみたいんだ。
それに沢山の人と関わりたいし。



しばらくすると体育館に空席が無くなってきた。
もうすぐ私は入学します。




「これからよろしくね」


彰人さんと話していたら隣の女の子が私に声をかけてきた。
モデルみたいに綺麗で、その隣には両親が居るみたい。



「こちらこそよろしく!」



「それでは入学式を始めさせていただきます」




始まりのアナウンスに、私は前を向いた。
彰人さんが、そっと私の手にそれを絡めてきた。
驚いて彰人さんを見れば、前を向くように言われた。


大丈夫だよ、私頑張るからね。
彰人さん、いつもありがとう。









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