香る紅
Ⅲ
お昼の終わった4時限目。
あったかくてぽかぽかしているから、クラスのみんな、眠そう。
数学っていう教科のせいかもしれないけど。
そんな中。
補助剤を飲んだから、大丈夫だと自分に言い聞かせていたけど。
お昼もせっかく作っていただいたのに、サンドイッチを一つも食べられなかったし。
今。
ものすごく、辛い・・・。
なんだかぐらぐらする。
頭は痛いし、体はだるいし、頭は全然回ってない。
先生が書く黒板をノートに取らなきゃって思うけど、全然無理。
そんなことをする余裕がない。
あとで、祈咲ちゃんにノート見せてもらわなきゃ・・・。
どうしよう・・・。
今日は6限目まである日なのに。
なんとかして耐えないと。
今は座っていれば時間は過ぎていくだけだから、まだいいけど。
次、移動教室だったよね。
耐えられるかな。
そんなとき、机の上にころ、とメモ帳が小さく折りたたまれたものが転がってきた。
祈咲ちゃんからだ。
『織葉、本当に、大丈夫?』
私の顔色を見て、危ないのを察したらしくて、心配してくれたんだ。
大丈夫だよ、っていいたい。
まぁ嘘だけど、嘘でもそう言っておきたかった。
あんまり心配掛けたくなかったし。
けど、笑って肯定するのが精一杯だった。
「・・・!」
祈咲ちゃんは、私の意思表示なんて無視で、今にも立ち上がらんばかり。
そんなやり取りが、先生にばれたらしい。
「じゃあ、このページの問5、篠峯、解いて。問6は御門祈咲。」
先生は無表情で、でもどこか厭味ったらしくそういった。
当てられてしまった・・・。
行くしか、ないか・・・。
なんだか、死刑宣告を下されたような気分。
立ったら、すごく危ない気がするんだけど。
先生に言われた問題を見ると、いつもならなんてことはない問題なのに、頭が働かなくて、全然答えが導きだせない。
答えが出ないことで、パニックしてる気さえする。
祈咲ちゃんは心配しながらも、先生に促されてしまったから先に黒板へと行った。
*
あったかくてぽかぽかしているから、クラスのみんな、眠そう。
数学っていう教科のせいかもしれないけど。
そんな中。
補助剤を飲んだから、大丈夫だと自分に言い聞かせていたけど。
お昼もせっかく作っていただいたのに、サンドイッチを一つも食べられなかったし。
今。
ものすごく、辛い・・・。
なんだかぐらぐらする。
頭は痛いし、体はだるいし、頭は全然回ってない。
先生が書く黒板をノートに取らなきゃって思うけど、全然無理。
そんなことをする余裕がない。
あとで、祈咲ちゃんにノート見せてもらわなきゃ・・・。
どうしよう・・・。
今日は6限目まである日なのに。
なんとかして耐えないと。
今は座っていれば時間は過ぎていくだけだから、まだいいけど。
次、移動教室だったよね。
耐えられるかな。
そんなとき、机の上にころ、とメモ帳が小さく折りたたまれたものが転がってきた。
祈咲ちゃんからだ。
『織葉、本当に、大丈夫?』
私の顔色を見て、危ないのを察したらしくて、心配してくれたんだ。
大丈夫だよ、っていいたい。
まぁ嘘だけど、嘘でもそう言っておきたかった。
あんまり心配掛けたくなかったし。
けど、笑って肯定するのが精一杯だった。
「・・・!」
祈咲ちゃんは、私の意思表示なんて無視で、今にも立ち上がらんばかり。
そんなやり取りが、先生にばれたらしい。
「じゃあ、このページの問5、篠峯、解いて。問6は御門祈咲。」
先生は無表情で、でもどこか厭味ったらしくそういった。
当てられてしまった・・・。
行くしか、ないか・・・。
なんだか、死刑宣告を下されたような気分。
立ったら、すごく危ない気がするんだけど。
先生に言われた問題を見ると、いつもならなんてことはない問題なのに、頭が働かなくて、全然答えが導きだせない。
答えが出ないことで、パニックしてる気さえする。
祈咲ちゃんは心配しながらも、先生に促されてしまったから先に黒板へと行った。
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