香る紅
何百年と歴史を繋ぐ、御門一族。
その一家は、たぐいまれな才能を発揮する人間が多く、いつの時代も、政財界や芸能界等で活躍する。
そんな一族にある、大きな秘密。
それは、一族の子孫は、みな、人間の血液を食料としなければいけない、特異体質があるということ。
簡単に言うと、吸血鬼。
でも、吸血鬼、吸血する鬼だなんて、とんでもない。
御門一族の人たちは、立派な人間。
吸血しないと生きていけないこと、生まれつき弱い何かがあること(ちなみに緋凰はお日様に弱い)、一般人より、少し寿命が長いこと。
その3つの特異体質があるだけで、普通の人間となんら変わらない。
でも、鬼だと言われてしまう理由は、もう一つあって。
御門一族の人間は、必ず一人、御門一族の血をひかない、一般人を、パートナーとして、一生、添い遂げる。
パートナーは、書類で契約した後、一族側の人間の血液を一般人の血管に流し込むことで成立する。
契約の仕方が一般人にとっては異質だったし、昔はパートナーを隷属者として扱うことがよくあったから、鬼だなんて、言われてしまったけれど。
今は違う。
御門一族は、一般人との結婚に対してとても寛容だし、むしろ一族同士で結婚すると血が濃くなって、子供ができにくいから、一般人との結婚が奨励されていたりする。
そして、その一般人をとても大切にしてくれる。
そんな人たちが鬼なわけがないじゃない。
鬼だなんていう人、許さない。
*
その一家は、たぐいまれな才能を発揮する人間が多く、いつの時代も、政財界や芸能界等で活躍する。
そんな一族にある、大きな秘密。
それは、一族の子孫は、みな、人間の血液を食料としなければいけない、特異体質があるということ。
簡単に言うと、吸血鬼。
でも、吸血鬼、吸血する鬼だなんて、とんでもない。
御門一族の人たちは、立派な人間。
吸血しないと生きていけないこと、生まれつき弱い何かがあること(ちなみに緋凰はお日様に弱い)、一般人より、少し寿命が長いこと。
その3つの特異体質があるだけで、普通の人間となんら変わらない。
でも、鬼だと言われてしまう理由は、もう一つあって。
御門一族の人間は、必ず一人、御門一族の血をひかない、一般人を、パートナーとして、一生、添い遂げる。
パートナーは、書類で契約した後、一族側の人間の血液を一般人の血管に流し込むことで成立する。
契約の仕方が一般人にとっては異質だったし、昔はパートナーを隷属者として扱うことがよくあったから、鬼だなんて、言われてしまったけれど。
今は違う。
御門一族は、一般人との結婚に対してとても寛容だし、むしろ一族同士で結婚すると血が濃くなって、子供ができにくいから、一般人との結婚が奨励されていたりする。
そして、その一般人をとても大切にしてくれる。
そんな人たちが鬼なわけがないじゃない。
鬼だなんていう人、許さない。
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