─泣き虫×強がり─



その時だった。



──コツ…



高そうな靴の音がして
顔をバッとあげた。



「うそ…」



そこには昼に出逢った
男が優しく微笑みながら
立っていた。



男は膝を床につけ
あたしに目線を合わせると
優しく頭を撫でてくれた。



その瞬間。



あたしの目からは
ブワッと涙が込み上げてきて
子供みたいに泣きじゃくった。












< 17 / 50 >

この作品をシェア

pagetop