─泣き虫×強がり─



「梓ちゃん、可愛い!!」



そう言う男は
幼い男の子がぬいぐるみを
抱き締めるように
さらに力を入れた。



「…んっ」



あまりにもキツくて
あたしは思わず
声がでてしまった。



「おらっ、蓮!!
梓ちゃんいじめんな」



「いった…っ」



威勢のいい声と
可愛い男の声が
聞こえたと共に
あたしは解放された。



「けほっ…」



あたしは思わず
その場にペタンと
崩れてしまった。












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