─泣き虫×強がり─



「あの…あたしは──…」



──ガチャ…



あたしがずっと抱いていた
疑問をぶつけようしたときに
言葉を遮るように
ドアが開いた。



「あっ、隆だ!!」



「隆、どうだった?」



日向くんと蓮くんの
声が向けられた方に振り向くと
昨日の男が立っていた。



「あ…」



声が漏れたあたしに
男は優しく微笑んで



「起きたのか」



と言うと
あたしの頭を
クシャッと撫でた。













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