千日紅が咲いている
【2】あの日の体育祭
「お疲れ様!」
赤いはちまきを巻いたままのヤスが顔をのぞかせたのは、体育祭の興奮が冷めやらぬ私のクラスだった。
「どうしたの、ヤス」
「このあと、時間ある?」
「え、うん。でもなんか、打ち上げするとか言ってるから、そんなにないけど」
「少しだけあるなら、ちょっといい?」
私はうなずいた。
心臓は期待から締め付けられた。
私はとっさに、机に置いていたはちまきをポケットにつっこんだ。
ヤスと大輔は幼馴染で腐れ縁。
体育祭の団長をやったのは、お互い勝負するためだとか。
ご褒美とか罰ゲームとかはまだ考えてないってその時は言っていたけれど、結局どうなったんだろう。
勝ったのは白団。
赤団は優勝を逃したけれど、応援賞を取っていた。
赤いはちまきを巻いたままのヤスが顔をのぞかせたのは、体育祭の興奮が冷めやらぬ私のクラスだった。
「どうしたの、ヤス」
「このあと、時間ある?」
「え、うん。でもなんか、打ち上げするとか言ってるから、そんなにないけど」
「少しだけあるなら、ちょっといい?」
私はうなずいた。
心臓は期待から締め付けられた。
私はとっさに、机に置いていたはちまきをポケットにつっこんだ。
ヤスと大輔は幼馴染で腐れ縁。
体育祭の団長をやったのは、お互い勝負するためだとか。
ご褒美とか罰ゲームとかはまだ考えてないってその時は言っていたけれど、結局どうなったんだろう。
勝ったのは白団。
赤団は優勝を逃したけれど、応援賞を取っていた。