千日紅が咲いている
「これでいいかな」
季節外れのプレゼント。
青の包みに桃色のリボン。
それが2つ。
大きさも中身も全く同じプレゼント。
けれど、贈る気持ちは少し違う気がする。
ずっと、なぜか使えなかった桃色のリボン。
あの日のはちまきの色と同じ色。
渡せなかったあの色を今、渡したい。
ヤスにも。
大輔にも。
「ピンクってこんないい色だったんだな」
親指と人差し指でつまんだリボンが、窓から吹き込んだ風で揺れた。
あの日のことは忘れられない。
だから、私はこれから償っていかなくちゃいけない。
ごめんなさいは、言葉にするだけじゃない。
みじめさなりにできることをやりたい。
私なりの後悔をふっ切る方法を。
―完―
季節外れのプレゼント。
青の包みに桃色のリボン。
それが2つ。
大きさも中身も全く同じプレゼント。
けれど、贈る気持ちは少し違う気がする。
ずっと、なぜか使えなかった桃色のリボン。
あの日のはちまきの色と同じ色。
渡せなかったあの色を今、渡したい。
ヤスにも。
大輔にも。
「ピンクってこんないい色だったんだな」
親指と人差し指でつまんだリボンが、窓から吹き込んだ風で揺れた。
あの日のことは忘れられない。
だから、私はこれから償っていかなくちゃいけない。
ごめんなさいは、言葉にするだけじゃない。
みじめさなりにできることをやりたい。
私なりの後悔をふっ切る方法を。
―完―