王子様とお姫様の秘密の放課後
目を真っ赤にした、お父さんが、今にも泣き出しそうになっていた。

「さくら…」

私の手を握りしめながら、何度も名前を呼んでいる。

「…お父さん」

「良かった…良かった」

何度も言葉を詰まらせながら、父は言う。

「お父さん今先生呼んでくるからな…」

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