「彼」

軽くパニックになっていると、


電話が鳴った。





慌てて出ると、


先生だった。






「電話代高いからなー」




笑って。





なんだか、その時。



急に、いらいらした。






先生・・・

余裕だね。




私は、こんなに・・・






つい、口から出た。






「おれ、余裕なんかないで?」





「おまえと、同じやろ?」







先生は、そう言って。







「おまえの気持ち、ちゃんと教えてくれ?これ以上、平気な顔はしとれんで?」






その言葉に。



私の胸は。





音をたてる。







この人なの?

この人なら、




私は、



もたれかかってもいいの?







答は・・・


とっくに出てるのに。
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