猫は太陽が好きなんだ
目を細めて口を少し吊り上げて、微笑んだ。

理子は俺を見て微笑んだ。


「何で、笑うんだよ・・・。」



少し恥ずかしくなった俺。

あの時の赤い顔は夕日のせいなんかじゃない。
ホントに顔を赤く染めてたんだ。


「だって、ボロボロじゃん。」


そんな発言に少しムッとする。
少し怒った様な顔をすると理子は


「その顔であいつらを見ちゃえば良いんだよ。」


と俺に顔を近づけて言った。


心臓が張り裂けそうで、顔が真っ赤で。

こんな自分、初めてだった。


「私の事、頼ってね。」


笑顔で言った。

理子はそう言って、教室を出た。


俺の恋心をくすぐって。


教室には1日に鳴る最後のチャイムが鳴り響いてた。
< 13 / 50 >

この作品をシェア

pagetop