猫は太陽が好きなんだ

初めての女の子の部屋

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今思えば馬鹿なことしたのかな。

そんな事を思ってしまう。
夏樹は少しづつ後悔をしていた。

自殺。


今思えば、自殺する勇気があったんなら、あいつらに仕返しができたんじゃないか?とも思ってしまう。


「あのー。」

「え。」



随分と長い時間、理子をほったらかして自分の世界に入っていた事に気づく。
理子は苦笑い。

そんな顔にもキュンときてしまう猫の心。


「やっぱ太陽だな。」



「え?」



夏樹の言葉に理子はハテナマークをたくさん頭の上に浮かべる。


「あぁ、気にしないで。」


理子を見て夏樹は少し目を細めて笑ってみる。



いつぶりだろうか。


自分が笑うのは久々だ。
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